【開発・マーケティング】生物から工学の世界へ飛び込んで見えたこと。

Profile

Y.I

2019年入社/工学研究科出身/開発・マーケティング

仕事の概要

半導体ウエハを加工するLED光源の開発を担当しています。半導体に描かれている細かい回路を形成するためには、材料を薄く均一にウエハ上で化学反応を進めなくてはなりません。私が携わっている装置は、そのような工程でウエハの加熱に使用されるものです。
例えば、約500度という高温、さらにプラスマイナス2度以内という非常に厳密な温度管理が求められるなか、どのように光を当てるのか、どうやって制御するのかを設計しています。この分野はまだ新しい領域であるため、お客様と対話を重ねながら一つずつ課題を解決するのも仕事の特徴です。営業担当者と一緒にお客様先を訪問し、現場の困りごとを直接聞いて解決策を提案しています。

入社を決めた理由

大学では生物の分野で研究に取り組んでいました。研究テーマは、クラゲが光るメカニズム。そうした背景から、光に関わる分野には興味がありました。また、父が製造業で働いていたことから、ものづくりの世界にも憧れを抱いていました。
そこで、就職活動では「光」と「製造業」を軸に企業を検討。その中で出会ったのが、ウシオ電機でした。印象に残っているのは面接での体験です。ある面談で、会社の技術系幹部の方々が並ぶ中で話をする場面がありました。最初は緊張していましたが、皆さんが私の研究内容を興味深く聞いてくださり、さらにアドバイスまでしてくださったんです。「このような環境でディスカッションしながらものづくりができたら成長できるし、おもしろいだろう」と感じ、入社を決めました。

入社後のステップアップ

入社当初は生物系の知識しかなく、LED技術やメカ設計、シミュレーションなど工学分野の知識はゼロからのスタートでした。「きっと苦労するだろう」と覚悟していましたが、新入社員には先輩社員がついて指導してくださるシスター&ブラザー制度があったため、困ったことは何でも聞くことができて安心でした。一方で、実験の設計やレポートの書き方など、大学時代に身につけた基礎的な知識や技術を活かすことができた場面も多くあります。
2年目以降は、文献を読んだり、書籍やウェブで調べたりして足りない専門知識を補いつつ、同じ部署の先輩方に細かいノウハウを聞きながらスキルをキャッチアップしていきました。そうしているうちに、気づけば一人立ちできる状態にまで成長することができました。

ウシオ電機で見出した“光”

現在私が携わっている製品に使われている部品は、私が自分でアイデアを考えて提案したものです。「もっと光を上手く集めて、狙った場所を効果的に温めることができたら製品をアップデートできる」と考えて発案しました。
まずコンピューターでシミュレーションを行い、実験結果から手応えを得た後、実際に部品を製作してくれる会社に相談。性能に関する細かい仕様を詰めていきました。製品化の見通しが立ち、上司に相談して「やってみよう!」と承認をもらえたのは嬉しい瞬間でしたね。高額な部品ではあるのですが、お客様の要望を汲み取りつつ、確かなシミュレーション結果を提示したことで上司も応援してくれたんだと思います。しっかりとした裏付けさえあれば積極的に挑戦させてもらえる環境は、ウシオ電機ならではの魅力です。

将来の展望

まずは現在担当している製品を試作段階から量産段階までトータルでつくり上げる経験をしたいです。お客様での評価が順調に進めば、毎月50台、100台といった量産化のフェーズに移行します。量産化するとなると、工程も増え、多くの作業者が関わり、新たな課題も出てくることでしょう。そのときに適切な対応ができるよう、1つの製品を完成させるまでの全工程を経験したいと思っています。
また、お客様との関係をより深めて、他社ではつくれない製品やシステムを開発していくことも目標のひとつ。そのためにコンピューターシミュレーション技術や制御方法についてさらに勉強を重ね、技術力を向上させていく予定です。お客様に「ウシオ電機にお願いしなければできなかった」と言われるような唯一無二の製品を数多く世に送り出したいと考えています。

あなたのとって「光」とは?

光は変幻自在で非常に奥深い存在です。私が手がけている「加熱」という用途は、ほんの一側面に過ぎません。レンズなどの技術と組み合わせることで、さらに多様な分野への応用が期待できます。生物の世界から来た私ですが、光という物理法則をさらに学び、新たな発見ができるのはとても刺激的です。目に見えず掴むことができない一方で、自在に操ることができる非常に面白い物理現象だと日々感じながら仕事をしています。

Feature Contents

若手社員座談会
安心してキャリアを築ける環境がある

【営業】海外へ日本のものづくりを届けたい。聞く力と正直に語る力で磨く営業力。

【調達】ものづくりの真髄は工場に。社内外と連携し、生産現場を支える。

【プロセス開発】化学からものづくりの世界へ。技術と社会をつなげる架け橋になる。

【開発設計】ものをつくるだけじゃなく、価値を届ける。チームワークで課題を解決。

【研究開発】充実した研究開発環境とチームの中で成長し、光の可能性を拡張する。